歯科検診はなぜ必要?
犬や猫も、定期的な歯科検診が必要だということをご存じでしょうか?
「うちの子は元気にご飯を食べているから大丈夫」と思っていても、実は多くのペットが歯科トラブルを抱えており、その大半が飼い主さんに気づかれないまま進行しています。実際、2歳以上の犬猫の約80%が歯周病を患っているといわれています。
そこで重要なのが歯科検診です。
■ 年齢に応じた検診の目安
ペットのライフステージごとに、歯科検診の頻度や着目すべきポイントは異なります。
- 子犬・子猫(~1歳)
この時期は、乳歯から永久歯への生え変わりが進む大切な時期です。しかし、中には乳歯が残ったまま永久歯が生えてしまうこともあり、これを放置すると歯並びの乱れや歯周病のリスクが高まります。
生後6か月頃に歯科検診を受けることで、乳歯の抜け具合や噛み合わせの異常を発見できます。
- 成犬・成猫(1~7歳)
見た目には問題がなくても、歯周ポケットで炎症が進行しているケースもあります。
このため、年に1回は歯科検診を受けることが推奨されます。特に「口が臭う」「ごはんを食べづらそう」「おもちゃを噛まなくなった」などの変化が見られた場合は、検診を待たずに早めの受診が必要です。
- シニア犬・猫(7歳以上)
高齢になると、歯のぐらつきや顎骨の吸収、さらには口と鼻がつながってしまうなどの重度トラブルが増加します。そのため、シニア期には半年に1回の歯科検診が理想的です。持病や麻酔への不安がある子でも、検診で状態を把握することで、適切な処置方針を立てることができます。
■ こんな症状があればすぐに受診を
定期的な検診はもちろん大切ですが、以下のような症状が見られる場合には、早めの受診をおすすめします。
- 口が臭う
- ごはんを食べづらそうにする
- よだれが増えた、血が混じる
- 顔や口まわりを気にしている、触られるのを嫌がる
- 歯がグラグラしている
- 歯ぐきが赤い、腫れている
- 食べる時に痛がる
- 歯が欠けた、折れた
- 口の中にできものがある
これらは歯周病などのサインである可能性があります。
飼い主さんが「何かおかしいな?」と感じたタイミングが、歯科受診の最適なタイミングです。
■ 歯科検診で行う主なチェック内容
動物病院での歯科検診では、以下のような項目を確認します。
- 口臭の有無
- 歯石の付着
- 歯肉の炎症
- 乳歯遺残や噛み合わせの異常
■ 歯科検診の頻度
歯科検診は、病気が発症してからではなく、健康なうちから始めることが重要です。定期検診のタイミングは以下のように考えておくとよいでしょう。
| ペットの年齢 | 検診頻度の目安 | 備考 |
| ~1歳(若齢期) | 1回(4~6か月齢) | 乳歯遺残・噛み合わせの確認 |
| 1~7歳(成犬・成猫) | 年1回 | 歯石のチェック |
| 7歳以上(シニア) | 年2回(6か月に1回) | 歯周病重症化も考慮 |
歯科検診の費用は内容により異なりますが、視診・簡易チェックであれば3千〜8千円程度です。麻酔を伴う検査(レントゲン)等が必要な場合には、13万円〜がかかります。
■ 自宅でのチェックと、受診すべき判断基準
ご家庭での口腔内チェックが早期発見の第一歩となります。以下のような習慣を取り入れましょう。
- 毎日、口の中を観察する
- 歯ぐきの色や形、口臭の有無を確認
- 硬いものを噛む際の様子に注意
- 歯磨き時の出血や嫌がり方に変化がないか確認
もし少しでも異常が見られたときは、すぐに動物病院でチェックを受けることが大切です。
■ まとめ 歯科検診のタイミングは、できるだけ早くが正解
歯科疾患は、目に見える症状が出る頃にはすでに進行していることが多い病気です。だからこそ、症状が出る前に、あるいは出たとしてもごく初期の段階での早期発見・早期対応が鍵になります。
「まだ若いから大丈夫」「食欲もあるし問題なさそう」と様子を見るのではなく、すぐに歯科検診を始めるのがベストです。
口腔内の健康は、食事や生活の質、さらには全身の健康にも関与しています。
大切な犬猫の健康を守るためにも、ぜひ定期的な歯科検診をご検討ください。
気になることがあれば、どうぞご相談ください。
