猫の角膜黒色壊死症

今回は猫の黒色壊死症についてです。

<症例>

中年齢のスコティッシュフォールド
小さい頃から角膜に黒色壊死あり

今回はそれが時間とともに剥がれたために角膜潰瘍を起こした症例です。

~初診時(右眼)~

<右眼>

角膜の深いところまで潰瘍があり、感染が確認

フルオレセイン染色にて潰瘍の形を詳細に把握

治療内容
・ヒアルロン酸
・抗生物質点眼を頻回

 

~4病日目(左眼も治療開始)~感染は治まる

<右眼>


潰瘍の形(地図上潰瘍)と黒色壊死症の経歴よりヘルペスウイルスの関与を疑う
抗ウイルス薬の内服を開始

途中左の眼も黒色壊死が剥がれてしまい、左右とも治療

~11病日目~改善傾向にあり

<右眼>

<左眼>

黒い点が黒色壊死の剥がれきっていない部分↑

 

~~25病日目~~

<右眼>

右眼は角膜がまだ白いところはありますが、順調!!

左眼はその後、一部黒色壊死が残っておりますが、痛みもなく、潰瘍は落ち着いてるのでヒアルロン酸継続で経過観察中

この時点で抗ウイルス薬の内服は終了

<今回の治療に関して>

今回の猫ちゃんは、すでに黒色壊死が剥がれていたので、剥がれた後におきた潰瘍の治療を行いました。

お仕事忙しい中、飼い主様が頻回点眼を頑張ってくださいました。

潰瘍が深かったので結構時間がかかるかと思われましたが、4週間ほどでかなり改善しました。

今後時間はかかるけれども角膜の白濁はもう少し改善するかと考えられます。

☆豆知識☆

角膜壊死症とは

<原因>
何かしらの角膜障害後に角膜が黒色になります。
猫ヘルペスウイルス(FHV)が関連していると言われています。
しかし、ペルシャとヒマラヤンではFHVが関連してないが好発することが知られています。

<治療>
外科治療(黒色部を切除して自己角膜移植や結膜フラップを行います。)

内科治療
・抗ウイルス薬の点眼や内服(ファムシクロビル等)
・角膜保護点眼(ヒアルロン酸等)
・抗生物質点眼
これらを使用します。

角膜潰瘍の治療は、エリザベスカラーを装着できるか、猫ちゃんが点眼を許容してくれるか、内服を飲んでくれるか等で成功率が変わってきます。

それが無理な猫ちゃんでも、諦めずにできることを一緒に考えながら治療をしていきます。



    

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