とってびっくり、エコー検査の有用性
聴診、だけではわからないことがいっぱい。
診察に来ていただいた患者さん。身体検査をさせて頂く時は基本的にしっかり聴診もするようにしています。
日々聴診している中で、高齢の小型犬さんには、僧帽弁閉鎖不全症による心雑音が聴取されることも多々あり、聴診をきっかけにしてエコー検査による診断へ進み、病気を発症前に早期発見できることが多くあります。しかしここに落とし穴。後天性に心雑音が出る疾患=僧帽弁閉鎖不全症、ではないのです。先日、左胸壁で心雑音が聴取され、僧帽弁閉鎖不全症を疑った高齢のワンちゃんのエコー検査を行いましたが、その子は僧帽弁閉鎖不全症ではなく、心筋の一部の肥大による動的大動脈狭窄によって生じた高速血流が心雑音として聞こえているという状態でした。僧帽弁閉鎖不全症で拡大してくる左心系はまったく大きくなく、僧帽弁閉鎖不全症で一般的に推奨されるお薬は不要な状態であり、むしろその薬をあげてしまうと心臓の過剰収縮によって狭窄血流を悪化させる可能性もあると思われました。このような症例を見ると、あぁやっぱりエコー検査って必須だな、大事だな、と再認識いたします。
心雑音のでる病気 でない病気
●一般的に心雑音が聞こえる心疾患は
<先天性>
PDA(動脈管開存症)
大動脈狭窄症
肺動脈狭窄症
僧帽弁異形成症
<後天性>
僧帽弁閉鎖不全症
三尖弁閉鎖不全症(肺高血圧症なども含まれる)
大動脈逆流
などが主だったものと言えます
●逆に、心雑音が聞こえない心疾患は
犬の拡張型心筋症(大型犬に多い 病態が進行して心拡大が重度になると僧帽弁逆流により雑音が生じることもある)
猫の心筋症(肥大型 拡張型 拘束型など様々なタイプがある 動的狭窄を伴うような一部を除いて、心雑音は出ないことがほとんど)
となり、、、つまり、猫の心臓病は聴診ではほとんど検出できない、といっても過言ではありません💦
心エコー検査はちょっとワンちゃん猫さんにじっとしてもらわねばなりませんが、yっぱりとても重要な検査だなぁ、と思います。検査を迷っておられる方は、是非ご相談くださいませ。
